テイチク絵入レコード 金太郎・浦島太郎

(写真: 4枚)

(写真: 4枚)

わらべ館コレクション

発行年月日

不明。昭和20~30年代か

発行

テイチクレコード

紹介

可愛らしい金太郎と浦島太郎のイラストが目を引くこのレコード、見た目の通り≪金太郎≫≪浦島太郎≫の2曲が収録されています。レコードは78回転のSP盤で、サイズは9インチ(直径22.86cm)になります。

盤面にイラストや写真がデザインされたレコードは、絵入レコードやピクチャーレコードと呼ばれており視覚的にも楽しめる一品です。

本当に音が鳴るのかとすこし不安になる見た目ですが、保存状態により多少の雑音はあるものの、問題なく再生することができます。

≪金太郎≫は鳥取県出身の作曲家である田村虎蔵が明治33(1900)年に発表した楽曲です。このレコードでは管楽器を中心とした伴奏アレンジと、浦山金子のあどけなくも堂々とした歌声を楽しむことができます。

≪浦島太郎≫は文部省が明治44(1911)年に2年生用の唱歌教材として発表した作品で、田中純子が歌を担当しています。

レコード下部などにあるロゴマークは、昭和21(1946)年に作られたもので、テイチクの頭文字のTとレコードのRを組み合わせ、大地を前進する人の形になっています。

ひとこと

「むかし むかし うらしまは♪」でおなじみの≪浦島太郎≫ですが、じつは2パターンの曲が存在するのはご存じでしょうか?

一般的に有名なのは文部省が発表した≪浦島太郎≫で、この絵入レコードに収録されているのもこちらになります。

一方もうひとつの≪浦島太郎≫として、石原和三郎と田村虎蔵のコンビが発表した作品があります。同じ曲名なうえ、どちらも「むかし むかし うらしまは」から始まるのでややこしい事この上ないですが、石原・田村版の≪浦島太郎≫にしか見られない面白い特徴として、子どもたちを買収して亀を助ける様子が歌われていることが挙げられます。興味のある方はぜひ楽譜をご覧ください。

展示場所

1階 鳥取の音楽家たちの部屋(2024年11月21日から2025年1月17日まで展示)