田村家使用 食器
(写真: 8枚)
(写真: 8枚)
1900~1940年(推定)
製造会社
不明。湯呑にのみ高台裏に九谷焼の裏印あり。
紹介
これらの食器は、唱歌「金太郎」等の作曲で知られる田村虎蔵とそのご家族が使用していたものです。
平成20(2008)年に鳥取県が田村虎蔵のお孫さんから遺品の寄贈を受け、その翌年にそれらがわらべ館に寄託されました。
ふた付きの茶色の塗り椀は、実際に虎蔵が飯椀として愛用していたものです。健啖家の虎蔵にとって、この飯椀は楽しい時間の相棒だったと思われます。
菊や桔梗などの秋草が鮮やかな色彩で描かれた湯呑は、当時田村家が使用していたものです。湯呑は全部で5つあり、落ち着いた色味の花型茶托がセットになっています。同じ絵柄の湯冷ましは、華奢な取っ手がお洒落です。
漆塗りが美しい汁椀は揃いのものが5つあり、時折田村家で使用されていたそうです。非常に良い状態で残っていることから、特別な日に使うための汁椀だったのかもしれません。
ひとこと
田村虎蔵の健啖家ぶりは、彼の残した日誌からも伝わってきます。虎蔵が欧米へ視察に行った際の日誌からは、食事に関する話題をたくさん見つけることが出来ます。「サンフランシスコで演劇を鑑賞したあとに食べたアイスクリームがとても甘くて良かった」「チャプスイ(アメリカ式中華料理)がおいしかった」などなど、とくに日誌のはじめの方では、本業の音楽の話題にも迫る頻度で食事の感想が述べられています。
2023年5月24日に生誕150年を迎えた田村虎蔵。日本の音楽教育を改革した虎蔵の功績を記念して、鳥取県内ではこの秋、さまざまな催し物が行われています。
展示場所
1階 エントランスホール(2023年10月14日から2023年11月14日まで)
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